美容医療に対する日本とアメリカの考え方の違い
医療技術は常に進歩していますが、その一方で医療に対する認識は地域によって異なるのも事実です。特に美容医療へのイメージや価値観は地域性が大きく影響すると言えるでしょう。同じ治療を例にとっても考え方が大きく異なるのは珍しいことではありません。ここでは日本とアメリカそれぞれの特徴や考え方の違いについてお伝えします。
多種多様な人種がいるアメリカでの考え方
人種のるつぼと言われるアメリカは様々な人種が暮らす国です。体質は人種ごとに多少の違いがあるため、医療の現場においてはそれぞれの人種に合わせて治療を行う必要があります。美容医療も例外ではなく、人種ごとに異なる肌質に合わせて治療を行うのが常識です。そのため、アメリカで美容医療に従事する医師は必ずと言っていいほど形成外科や皮膚科の専門医も兼任しています。皮膚治療の専門知識を持つ医師だからこそ、美肌治療を含む美容医療に従事することができるのです。また、美容医療は自分をより美しく見せる当たり前の処置というイメージが定着しているのも特徴ですが、安易な利用で健康被害に見舞われることも決して珍しいことではありません。
明確なガイドラインの整備が遅れている日本の現状
日本の医療技術は世界でもトップクラスと称されていますが、一方で美容医療については技術も認識も他の国より遅れているのが実状です。見栄えを良くする治療の質は決して低くありませんが、安全の確保や治療の回数など患者の健康に配慮したガイドラインが定まっていません。また、医師もアメリカのような肌質に詳しい専門医が兼任するのではなく、美容外科医という独立した診療科目に専任しているのが一般的です。治療を受ける患者の側も美容医療は恥ずかしいと感じることが多く、人目を避けてこっそりと利用するケースが少なくありません。
美容医療に正しく向き合うことが大切
美容医療の質や考え方は日本よりもアメリカの方が進んでいるイメージがあります。日本では恥ずかしいというイメージが強く、治療に関する明確なガイドラインが定まっていないのも事実です。一方でアメリカでも広く認知されている一方、安易に美容医療を利用して健康被害に遭うケースもあります。日本とアメリカの双方に長所と短所があると言えるので、医療のあり方について正しい姿勢で向き合うことが重要になります。